高尾町や裏高尾町は非常に自然が豊かで、東京都の中では蝶の種類が豊富な場所です。特に、1973年頃まではギフチョウが生息するほど自然豊かな環境で多くの昆虫が生息していました。高度経済成長期から少しずつ環境は変わり、現在はギフチョウは絶滅してしまっていますが、それでも現在においてもなお、東京都の中ではとても自然豊かな場所の1つであることは変わりありません。
私は高尾町に2015年4月12日に行ってきました。この時の目的はコツバメとスギタニルリシジミです。コツバメとスギタニルリシジミは、ともに春先の4月頃にのみ成虫が姿を現す蝶で、スプリング・エフェメラルと呼ばれることもあります。スプリング・エフェメラルについて詳しく知りたい方は以下の記事をご覧ください。
東京都内ではこの2種が見られる場所は非常に限られており、その両種が同じ場所で見られるのがこの高尾町です。この記事では、2015年4月12日に東京都高尾町で観察した蝶を紹介します。
東京都高尾町で観察した蝶の写真
東京都高尾町ではコツバメ、スギタニルリシジミ、テングチョウ、ヒオドシチョウの4種類の蝶を観察することができました。目的としていたコツバメとスギタニルリシジミはどちらも観察することができ、大満足の1日となりました。
コツバメ

コツバメは北海道、本州、四国、九州の広い範囲に生息する蝶ですが、東京都では見られる場所は限られます。ここ高尾町はコツバメが見られる貴重な場所です。コツバメは飛ぶのが非常に早く、模様も独特であるため、飛んでいてもある程度コツバメと同定することができます。また、よく止まるため、カメラでの撮影もしやすい蝶です。
スギタニルリシジミ

見た目は非常に地味な蝶で、ヤマトシジミやルリシジミと似ますが、ヤマトシジミやルリシジミと比べると生息地は限られており、どこでも見られる蝶ではありません。生息地は北海道、本州、四国、九州と広いのですが、森林に生息する蝶で、東京では高尾をはじめ限られた地域でのみ観察できる蝶です。また、成虫が見られる時期は4月頃だけなので、この時期を逃すと観察ができません。
こういったこともあり、これまで観察ができていなかったのですが、この日は無事にスギタニルリシジミを観察することができました。まだ見慣れていないこともあり、飛んでいるだけではルリシジミと見分けることができませんでした。ですが、止まれば、褐色身がある翅でスギタニルリシジミと判断することができました。
テングチョウ

見た目が独特なテングチョウは、東京都内でも比較的見られる蝶です。23区内でも石神井公園で過去に観察したことがあります。ここ高尾町でも観察することができました。似た種がいないため、見分けるのは非常に容易な蝶です。テングチョウは越冬する蝶で、この時期に見られる個体は越冬した個体になります。その割には比較的翅は綺麗でした。
ヒオドシチョウ

ボロボロのヒオドシチョウに出会うことができました。ヒオドシチョウは本来であれば翅の外縁に青色の縁取りがあるのですが、この個体は擦れていてその青色もなくなっています。ヒオドシチョウは越冬する蝶で、この個体は越冬種です。
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