2017年8月5日に、長野県駒ケ根市にある駒ヶ岳千畳敷カールに行ってきました。目的は、ここに生息するクモマベニヒカゲやベニヒカゲといった標高の高いところにのみ生息する蝶を観察することです。
結論を先に書くと、ベニヒカゲは観察できませんでしたが、クモマベニヒカゲは観察することができました。そのため、この記事では千畳敷で観察できたクモマベニヒカゲを紹介します。
駒ヶ岳千畳敷カールの生息環境
千畳敷カールは観光地として有名なので、行ったことがある人も多いと思います。ロープウェイで登ることができるので、アクセスも非常にしやすい場所になります。標高は2600m程度と高いため、平地では見ることができない蝶が生息しています。
事前にインターネットで調べた結果、ここにはクモマベニヒカゲとベニヒカゲが生息しているということだったので、この2種を目的に行ってみることにしました。
環境は以下の写真の通りです。この日は、基本的に曇りで、たまに雲の切れ目から青い空が見えるという天気でしたので、蝶も活発に活動していない様子でした。
駒ヶ岳千畳敷カールに生息するクモマベニヒカゲ
この日は基本的に曇りで、たまに晴れ間がのぞくという、蝶を観察するにあたってはあまり良くない天気でした。高山に生息する蝶は、晴れの日はよく飛びますが、曇ってしまうと途端に飛ばなくなる傾向があります。そのため、この日は飛んでいる蝶の数は非常に少なったのが正直なところです。
その様な中、たまに晴れ間がのぞいたそのタイミングで、何頭かのクモマベニヒカゲを観察することができました。数が多くなく、また良い場所にも止まらなかったため、残念ながら良い写真を撮ることはできませんでした。遠くの花に止まったクモマベニヒカゲを、望遠レンズで何とか撮影した写真が以下になります。
一方で、残念ながら、目的にしていたベニヒカゲは観察することができませんでした。
クモマベニヒカゲの特徴とベニヒカゲの違い・見分け方
クモマベニヒカゲの特徴
クモマベニヒカゲは、北海道(北海道亜種)と本州(本州亜種)に生息する蝶です。北海道では利尻岳や大雪山系に生息しており、本州では南アルプスや北アルプスの標高が高い場所にのみ生息しています。そういった高山にしか生息しない特徴があることから、”高山蝶”と呼ばれることがあります。
クモマベニヒカゲとベニヒカゲの違い・見分け方
ベニヒカゲとクモマベニヒカゲは非常に良く似ていますが、よく見ると模様が違います。クモマベニヒカゲは、翅の縁毛が白く目立つのに対して、ベニヒカゲは目立ちません。また、翅の裏についても同様にクモマベニヒカゲは白帯が目立ちます。
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