この記事では、昆虫に関するブログを立ち上げたいと考えている方向けに、オススメのカメラと上手な撮影方法を解説します。
私は2008年から蝶の撮影をスタートしました。最初はコンパクトデジタルカメラを使って撮影を行い、その後はミラーレスや一眼レフでの撮影を行いました。また、一眼レフカメラの中でも、20万円程度するハイアマチュアモデルのものからエントリーモデルまで試しました。
その中には、昆虫観察に向くカメラと向かないカメラがありました。これから昆虫観察を始めようと考えている方がカメラ選びで失敗しないよう、この記事では買って後悔しないオススメのカメラを紹介します。
オススメのカメラ
昆虫を撮影する上で必須のカメラの機能
昆虫を撮影する上で必須のカメラの機能は以下の3点です。最低限、これらの機能があるカメラを選ぶようにしましょう。
【必須機能①】瞬時にピント合わせができること
私のこれまでの経験で、ピントが合わなくてもたついているうちに昆虫が逃げてしまったということはよくあります。昆虫の撮影機会というのは、ほんの瞬間しかないことが多いです。その一瞬を確実にカメラに残すためには、瞬時にピント合わせができるカメラが必須です。
【必須機能②】瞬間的な撮影ができること
液晶や電子ビューファインダーで確認しながら撮影するタイプのカメラは、被写体を一度デジタル処理した映像を見ながら撮影するため、被写体の実際の動きと液晶などに写っている映像に若干のタイムラグがあり、瞬間的な写真を撮影することは難しくなります。常に動き続ける昆虫を撮影する際、瞬間的な撮影ができるカメラが必須になります。
【必須機能③】マクロ・望遠での撮影ができること
昆虫は非常に遠くの葉っぱの上に止まっていたり、逆にすぐ目の前に突然現れたりします。どこにいても撮影できるよう、マクロでの撮影や望遠で撮影できる機能は昆虫を撮影する上で必須の機能です。
【その他あった方が良い条件】持ち運びのしやすさ
必須ではないけど、あった方が良い条件としては”持ち運びのしやすさ”です。昆虫を撮影する際には長時間歩くことが良くあります。時には山に登ったりもします。その際、重いカメラだと本当に大変です。私は一時期重いカメラを使いましたが、最終的に現在はできる限り軽いカメラを使っています。
昆虫撮影に向いているカメラの種類
カメラは大きく分けて3種類あります。それは、「コンパクトデジタルカメラ」「ミラーレス一眼カメラ」「デジタル一眼レフカメラ」です。
まずはそれぞれの特徴と、昆虫撮影に向く・向かないについて紹介してみます。
コンパクトデジタルカメラ(※オススメできない)
最も有名で多くの方が持っているカメラがコンパクトデジタルカメラです。その名の通りコンパクトであるため持ち運びが容易で、レンズの交換も不要です。また、マクロから高倍率まで撮影が可能で、多彩な撮影モードが設定されているため、普段使いには非常に便利なカメラです。
一方で、デメリットとしては、ピントがなかなか合わせられないことであったり、瞬間的な写真を撮影することが難しいといったことが挙げられます。また、望遠にも限界があります。
これらのデメリットは昆虫を撮影する上では致命的な欠点となります。そのため、昆虫撮影をする際には、コンパクトデジタルカメラはオススメはできません。
項目 | 評価 |
【必須機能①】ピント合わせ | × |
【必須機能②】瞬間的な撮影 | × |
【必須機能③】マクロ・望遠での撮影 | △(望遠には限界あり) |
持ち運びやすさ | ○ |
購入価格 | ○ |
ミラーレス一眼カメラ (※オススメできない)
ミラーレス一眼レフカメラは、レンズ交換ができるため多様な撮影シーンに対応できるのと、コンパクトであるため持ち運びが非常にしやすいという特徴があります。
一方で、デメリットとしては、下で紹介するデジタル一眼レフカメラと比べてピント合わせが苦手なことや、液晶や電子ビューファインダーで確認しながらの撮影となるため瞬間的な撮影ができないことが挙げられます。
コンパクトデジタルカメラよりは良いものの、やはりこれらのデメリットは昆虫を撮影する上では致命的な欠点となります。そのため、昆虫撮影をする際には、ミラーレス一眼カメラはオススメはできません。
項目 | 評価 |
【必須機能①】ピント合わせ | △ |
【必須機能②】瞬間的な撮影 | × |
【必須機能③】マクロ・望遠での撮影 | △ |
持ち運びやすさ | 〇 |
購入価格 | △ |
デジタル一眼レフカメラ (※オススメ!)
昆虫撮影をするにあたっては、やはりデジタル一眼レフカメラは必須となります。なぜなら、撮影する被写体をファインダーで直接確認しながら撮影するため、瞬間的な撮影が可能となるからです。また、ピント合わせも瞬時に行うことができます。さらには、レンズが多様で、マクロから超望遠まで様々な撮影が可能です。
本体が大きくて重く、持ち運びがし難い点や、購入価格が高い点がデメリットとしてはありますが、それでも昆虫撮影をするなら、デジタル一眼レフカメラ以外に選択肢はありません。
ちなみに、デジタル一眼レフカメラであっても、持ち運びが比較的しやすく、購入価格も抑えられたオススメのモデルがあります。以下ではオススメのデジタル一眼レフカメラについて紹介します。
項目 | 評価 |
【必須機能①】ピント合わせ | ○ |
【必須機能②】瞬間的な撮影 | ○ |
【必須機能③】マクロ・望遠での撮影 | ○ |
持ち運びやすさ | × |
購入価格 | × |
オススメのデジタル一眼レフカメラ
昆虫撮影をする際、 忘れてはいけないことの1つとして、持ち運びのしやすさがあります。私は、蝶の撮影のための長時間歩いたり、時には山に登ったりしています。過去には重たいデジタル一眼レフカメラを使ったことがありましたが、本当に大変で結局は重量400g程度の軽いデジタル一眼レフカメラに買い換えました。
デジタル一眼レフカメラは重量が大きいモデルが多いのですが、中には比較的軽くて持ち運びがしやすく、かつ購入価格も抑えられたモデルがあります。プロのカメラマンでない限り、こういったモデルでも十分に良い写真は撮影できますので、ここでは個人的に最もオススメのデジタル一眼レフカメラを紹介します。
それは、Canon EOS Kiss X10です。このカメラは、重量が449gと軽いのが特徴で、ピント合わせや瞬間的な撮影もかなり高いレベルで行うことが可能です。
ダブルズームキットであれば、広角のレンズと望遠レンズが両方セットになっていますので、これを買っておけばそれだけで昆虫の撮影が高いレベルで行えます。
オススメのカメラまとめ
昆虫撮影をする際には、以下の3つの機能が必須です。
【必須機能①】瞬時にピント合わせができること
【必須機能②】瞬間的な撮影ができること
【必須機能③】マクロ・望遠での撮影ができること
この条件を満たすことができるのは、デジタル一眼レフカメラです。
その中でも、持ち運びが非常にしやすいモデルとして、「Canon EOS Kiss X10」がオススメです。
これから昆虫の撮影をするという方は、是非このモデルをチェックしてみて下さい。
昆虫・蝶のカメラでの上手な撮影方法
昆虫・蝶のブログをこれから始めたい。
カメラで撮影をしたいけど、撮影するコツを知りたい。
この記事ではそのような質問に答えるため、昆虫・蝶のカメラでの撮影方法を紹介します。
いきなり結論を記載します。この記事の結論は以下3点です。
- カメラはデジタル一眼レフ(最初はCanon EOS Kissシリーズがオススメ)を使おう。
- レンズは「望遠レンズ」「広角レンズ」「マクロレンズ」を撮影シーンに分けて使おう。
- 撮影で最も重要なのはピント合わせ。昆虫の目にピントが合うように撮影しよう。
- 暗くて写真がぼやけてしまう場合は、フラッシュを使おう
昆虫・蝶の撮影にオススメのカメラ
昆虫・蝶を撮影するにあたり、オススメのカメラは以前の記事で紹介しました。
結論としては、デジタル一眼レフカメラのCanon EOS Kissシリーズがオススメです。オススメする理由は以下の2点です。
- 瞬時にピント合わせが可能
- 瞬間的な撮影が可能
- レンズを交換することでマクロ・望遠での撮影が可能
- 軽量で持ち運びがしやすい
最適なレンズ
デジタル一眼レフカメラはレンズを交換することで様々なシーンでの撮影が可能になります。一般的に昆虫・蝶を撮影する際は、「望遠レンズ」「広角レンズ」「マクロレンズ」を使用することが多いです。その他、好みによっては魚眼レンズといったものも使う方もいます。
望遠レンズ
”遠くの木の葉の上に目当ての昆虫・蝶がいる”というシーンはよくあります。そのような時に使うのが望遠レンズです。望遠レンズがないとせっかくの撮影機会を失ってしまうことが多々ありますので、望遠レンズは必須のレンズです。
広角レンズ
広い範囲の写真を写すことができるのが広角レンズです。私個人としては、遠くの蝶に対しては望遠レンズを使うのに対して、目の前にいる蝶に対しては広角レンズもしくはマクロレンズを使っています。また、生息環境(景色)を撮影するときにも広角レンズを使っています。
マクロレンズ
マクロレンズは昆虫・蝶を大きく映せるのが特徴で、昆虫・蝶の撮影にはオススメのレンズです。被写体に最接近してもピントが合いますので、昆虫・蝶の撮影に使い勝手の良いレンズです。
ピントの合わせ方
昆虫や蝶を撮影する時に最も重要なのは、ピントが合っていることです。ここでは蝶を例に記載しますが、他の昆虫も基本的には同様に、ピントのコツを掴むことで良い写真が撮れるようになりますので、是非参考にしていただければと思います。
昆虫・蝶を撮影するにあたり、最も重要なポイントはピントを目に合わせることです。例えば蝶の場合は、翅が綺麗なのでついつい翅にピントを合わせにいってしまいますが、翅にピントが合っていて目にピントが合っていない写真は、全体的にピントが合っていない写真に見えてしまいます。
以下の写真がその具体例です。上の写真は翅にピントを合わせたヒメギフチョウの写真です。一方で下の写真は目にピントを合わせたジョウザンミドリシジミの写真です。
比べていただくと、上のヒメギフチョウの写真は、なんとなく全体がぼやけているように感じるかと思います。
撮影の目的にもよりますが、全体的にピントが合っているように見える写真を撮影したい場合は、目にピントを合わせることがコツです。
フラッシュの使用
森や林の中、あるいは夕暮れ時での撮影時には、周囲が薄暗くてシャッタースピードが落ちてしまいます。止まっている蝶を撮影する場合は問題ありませんが、例えば吸蜜中のアゲハチョウのように動いている個体を撮影するときは、どうしてもぼやけてしまいます。
この様な場合は、フラッシュを使用してシャッタースピードを上げて撮影すると有効です。
一方で、フラッシュを使用すると、自分の目で見ている色合いと写真の色合いが若干変わってしまいます。フラッシュを使う場合は色合いが異なってくることを認識した上で使う・使わないを判断して頂ければと思います。
上手な撮影方法まとめ
この記事では、昆虫・蝶のカメラでの撮影方法を紹介しました。結論は以下3点です。
- カメラはデジタル一眼レフ(最初はCanon EOS Kissシリーズがオススメ)を使おう。
- レンズは「望遠レンズ」「広角レンズ」「マクロレンズ」を撮影シーンに分けて使おう。
- 撮影で最も重要なのはピント合わせ。昆虫の目にピントが合うように撮影しよう。
- 暗くて写真がぼやけてしまう場合は、フラッシュを使おう
これから昆虫・蝶の撮影を始めようと考えている方にとって、この記事が参考になれば幸いです。
コメント