「珍蝶」の代表格であるベニモンカラスシジミ。1957年に愛媛県で初めて発見された蝶です。日本では全国で数か所に生息するのみで、各地で絶滅が危惧され、発見するのが非常に難しい蝶です。
この記事では、これまでに観察したベニモンカラスシジミの写真を紹介します。
ベニモンカラスシジミの紹介
分布 | 本州と四国の一部地域 |
生息環境 | 主に山地 |
発生回数 | 年1回 |
成虫が見られる時期 | 5月下旬から6月頃 |
越冬の状態 | 卵 |
食草 | コバノクロウメモドキ、クロツバラなどのクロウメモドキ科 |
ベニモンカラスシジミは日本に大きく分けて以下の5つの分布域があります。どの生息域でも生息地は限定的で、観察するのが非常に難しい蝶で、各地で絶滅が危惧されています。1957年に愛媛県皿ヶ峰で初めて発見されましたが、現在は絶滅しています。
- 長野県南部と静岡県北西部
- 三重県西部と奈良県南東部
- 岡山県西部と広島県東部
- 愛媛県皿ヶ峰(現在は絶滅)
- 徳島県西部と高知県東部
成虫は年1回の発生で、5月下旬から6月頃にかけて見られます。活動時間帯は午前10時から11頃と、午後2時頃から3時頃で、緩やかに飛翔します。ウツギやヒメウツギなどの花の蜜を吸蜜する姿もよく見られます。
ベニモンカラスシジミと見た目が似た蝶として、カラスシジミやミヤマカラスシジミ、リンゴシジミがいます。以下では、ベニモンカラスシジミの見分け方を紹介します。
ベニモンカラスシジミの見分け方
ベニモンカラスシジミは、後翅の亜外縁黒点列が弦月方になります。それに対して、ミヤマカラスシジミは円形となります。
また、後翅の外中央部の白線が明瞭で、少し内側に寄るのがベニモンカラスシジミです。それに対して、ミヤマカラスシジミは外縁とほぼ平行になり、カラスシジミはベニモンカラスシジミよりさらに内側に寄ります。
ベニモンカラスシジミの写真集
長野県飯田市での生態写真
ベニモンカラスシジミは日本で大きく分けて5つの分布域(そのうちの1か所である愛媛県ではすでに絶滅)があり、その中の1つである長野県南部と静岡県北西部の分布域でベニモンカラスシジミを発見しました。場所は南信濃(飯田市)です。生息地が極めて局地的であり、発見するのには非常に苦労しました。この日は6時間歩いてようやく2頭のベニモンカラスシジミを発見しました。
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