クワガタのメスを見つけたんだけど、これが何クワガタかわからない。見分け方を教えてほしい。
クワガタはオスは比較的簡単に見分けられますが、メスはどれも見た目がよく似ていて、慣れないと見分けるのは簡単ではありません。
一方で、クワガタのメスはしっかり特徴をおさえておけば、見分けるのは不可能ではありません。この記事では、本州でよく見られる以下の5種類のクワガタのメスの見分け方を徹底的に解説します。
- コクワガタ
- ノコギリクワガタ
- 本土ヒラタクワガタ
- オオクワガタ
- ミヤマクワガタ
クワガタのメスの見分け方(総論)
大きさで見分ける
大きさが明らかに大きいメスはオオクワガタである可能性が高いと言えます。下の表はそれぞれのクワガタのメスの大きさですが、オオクワガタだけ大きいのが分かると思います。
ノコギリクワガタ | 19.5 – 41mm |
コクワガタ | 20 – 38mm |
ミヤマクワガタ | 25 – 48.8mm |
本土ヒラタクワガタ | 20mm – 35mm |
オオクワガタ | 25mm – 61.5mm |
一方で、オオクワガタのメスの中にも小さい個体もいます。明らかに大きければオオクワガタですが、そうでなければ大きさ以外の特徴で見分ける必要があります。
体の色で見分ける
ノコギリクワガタのメスは他のクワガタと比較して赤みが強い特徴があります。他のクワガタは基本的に黒色ですので、赤みがあればノコギリクワガタの可能性が高まります。
一方で、羽化直後のクワガタはノコギリクワガタでなくても赤みが強いですし、離島に生息するクワガタでは赤みが強く種もいますので注意が必要です。また、ノコギリクワガタのメスでも黒っぽい個体もいます。
体のツヤで見分ける
オオクワガタやヒラタクワガタのメスは体にツヤがあります。それに対して、コクワガタやノコギリクワガタは体にツヤはありません。
ただし、長く活動してツヤが無くなってきているオオクワガタやヒラタクワガタのメスもいますので注意が必要です。
体の筋の有無で見分ける
オオクワガタのメスは体に明確な筋があることで見分けることができます。また、ヒラタクワガタやコクワガタも薄い筋が見えます。
一方で、ノコギリクワガタは体に筋がありません。
体の形で見分ける
体の形でもある程度見分けることができます。
ヒラタクワガタやコクワガタのメスは体が平べったい形をしています。それに対して、ノコギリクワガタやオオクワガタのメスは丸っこくて体に厚みがあります。
脚の付け根の色で見分ける
ミヤマクワガタは脚の付け根がオレンジ色をしています。この点だけ覚えておけばミヤマクワガタの♀を見間違える確率はかなり下がります。同じように脚に色がついているアカアシクワガタは、ミヤマクワガタより足が赤いので、色の違いで見分けることができます。
以下では、それぞれの種の特徴をより詳細に解説します。
コクワガタのメスの見分け方(詳細)
コクワのメスの特徴①:大きさは”中”程度
コクワガタのメスは大きさが20 – 38mmであり、ノコギリクワガタやミヤマクワガタ、ヒラタクワガタと大体同じぐらいの大きさです。オスはコクワガタとノコギリクワガタなどでは大きさに違いがありますが、メスは顕著な違いはありません。
種類毎のクワガタのメスの大きさは下表の通りです。オオクワガタだけが大型ですので、オオクワガタは大きさで概ね見分けることができます。その他のクワガタのメスは、大きさで見分けるのは困難と言えます。
ノコギリクワガタ | 19.5 – 41mm |
コクワガタ | 20 – 38mm |
ミヤマクワガタ | 25 – 48.8mm |
本土ヒラタクワガタ | 20mm – 35mm |
オオクワガタ | 25mm – 61.5mm |
コクワのメスの特徴②:黒色でツヤが無い
コクワガタのメスは黒色で、光沢が無いのが特徴です。
ノコギリクワガタのメスは体全体に赤みがあるため、色である程度判別ができます。ただし、羽化直後のコクワガタは赤みがある色をしていますし、ノコギリクワガタのメスでも黒っぽい個体もいますので注意が必要です。
コクワガタのメスは本土ヒラタのメスと見た目が非常に良く似ます。本土ヒラタは体にツヤがあるのに対して、コクワガタはツヤがあまり無い点で見分けることができます。
コクワのメスの特徴③:体が平べったい
コクワガタのメスはノコギリクワガタと比較すると平らで平べったい形をしています。ノコギリクワガタは体に厚みがあり、丸っこい形をしていますので、体の厚みである程度見分けることができます。
ノコギリクワガタのメスの見分け方(詳細)
ノコギリのメスの特徴①:大きさは”中”程度
ノコギリクワガタのメスは大きさが19.5 – 41mmであり、コクワガタやミヤマクワガタ、ヒラタクワガタと大体同じぐらいの大きさです。オスはコクワガタとノコギリクワガタでは大きさに違いがありますが、メスは顕著な違いはありません。
種類毎のクワガタのメスの大きさは下表の通りです。オオクワガタだけが大型ですので、オオクワガタは大きさで概ね見分けることができます。その他のクワガタのメスは、大きさで見分けるのは困難と言えます。
ノコギリクワガタ | 19.5 – 41mm |
コクワガタ | 20 – 38mm |
ミヤマクワガタ | 25 – 48.8mm |
本土ヒラタクワガタ | 20mm – 35mm |
オオクワガタ | 25mm – 61.5mm |
ノコギリのメスの特徴②:赤みが強くツヤが無い
ノコギリクワガタのメスの最大の特徴は、全体的に赤みがあることです。コクワガタやヒラタクワガタ、オオクワガタは基本的に真っ黒であるため、赤みがあればノコギリクワガタの可能性が高まります。
一方で中が必要なのは、羽化直後はどのクワガタのメスも赤みがある点です。また、光の当たり方によっても色が違ってみえることもありますし、個体差もあります。そのため、赤みがあるからといって、ノコギリクワガタと断言することはできません。
また、ノコギリクワガタのメスは体の表面にツヤがありません。ツヤがあるオオクワガタのメスなんかと比較すると、その違いは一目瞭然です。
ノコギリのメスの特徴③:体に厚みがある
ノコギリクワガタのメスの最大の特徴は、体に厚みがあり、丸っこい形をしている点です。コクワガタやヒラタクワガタのメスは、ノコギリクワガタと比較すると体に厚みがなく、平べったい形をしています。
ヒラタクワガタのメスの見分け方(詳細)
ヒラタのメスの特徴①:大きさは”中”程度
ヒラタクワガタのメスは大きさが20 – 35mmであり、ノコギリクワガタやミヤマクワガタ、コクワガタと大体同じぐらいの大きさです。オスはコクワガタとヒラタクワガタなどでは大きさに違いがありますが、メスは顕著な違いはありません。
種類毎のクワガタのメスの大きさは下表の通りです。オオクワガタだけが大型ですので、オオクワガタは大きさで概ね見分けることができます。その他のクワガタのメスは、大きさで見分けるのは困難と言えます。
ノコギリクワガタ | 19.5 – 41mm |
コクワガタ | 20 – 38mm |
ミヤマクワガタ | 25 – 48.8mm |
本土ヒラタクワガタ | 20mm – 35mm |
オオクワガタ | 25mm – 61.5mm |
ヒラタのメスの特徴②:真っ黒でツヤがある
ヒラタクワガタのメスは真っ黒で、光沢が有るのが特徴です。
ノコギリクワガタのメスは体全体に赤みがあるため、色である程度判別ができます。ただし、羽化直後のヒラタクワガタは赤みがある色をしていますし、ノコギリクワガタのメスでも黒っぽい個体もいますので注意が必要です。
ヒラタクワガタのメスはコクワガタのメスと見た目が非常に良く似ます。ヒラタクワガタは体にツヤがあるのに対して、コクワガタはツヤがあまり無い点で見分けることができます。ただし、長く活動してツヤが無くなってきているヒラタクワガタのメスもいますので注意が必要です。
ヒラタのメスの特徴③:体が平べったい
ヒラタクワガタのメスはノコギリクワガタと比較すると平らで平べったい形をしています。ノコギリクワガタは体に厚みがあり、丸っこい形をしていますので、体の厚みである程度見分けることができます。
オオクワガタのメスの見分け方(詳細)
オオクワのメスの特徴①:大きさは”大”
オオクワガタのメスは大きさが25 – 61.5mmであり、他のクワガタと比較すると大きいのが特徴です。
種類毎のクワガタのメスの大きさは下表の通りです。オオクワガタだけが大型ですので、オオクワガタは大きさで概ね見分けることができます。ただし、オオクワガタのメスでも比較的小さい個体もいますので注意が必要です。
ノコギリクワガタ | 19.5 – 41mm |
コクワガタ | 20 – 38mm |
ミヤマクワガタ | 25 – 48.8mm |
本土ヒラタクワガタ | 20mm – 35mm |
オオクワガタ | 25mm – 61.5mm |
オオクワのメスの特徴②:真っ黒でツヤと筋がある
オオクワガタの最大の特徴は、体が真っ黒でツヤと筋があることです。この点を押さえておくと迷うことは無くなります。
ヒラタクワガタのメスも同じような特徴を持っていますが、ヒラタクワガタよりも筋が明確であることで見分けることができます。
オオクワのメスの特徴③:体が丸っこい
オオクワのメスの最後の特徴は、体が丸っこいことです。コクワガタやヒラタクワガタのメスと比較すると、全体的に丸っこいことで見分けることができます。
ミヤマクワガタのメスの見分け方(詳細)
ミヤマのメスの特徴①:大きさは”中から大”程度
ミヤマクワガタのメスは大きさが25 – 48.8mmであり、ノコギリクワガタやヒラタクワガタよりやや大きく、オオクワガタよりは小さいサイズですが、個体差があり、コクワガタよりも小さいミヤマクワガタのメスもいます。オスはコクワガタとミヤマクワガタでは大きさに違いがありますが、メスは大きさだけで判断ができません。
種類毎のクワガタのメスの大きさは下表の通りです。オオクワガタだけが大型ですので、オオクワガタは大きさで概ね見分けることができます。その他のクワガタのメスは、大きさで見分けるのは困難と言えます。
ノコギリクワガタ | 19.5 – 41mm |
コクワガタ | 20 – 38mm |
ミヤマクワガタ | 25 – 48.8mm |
本土ヒラタクワガタ | 20mm – 35mm |
オオクワガタ | 25mm – 61.5mm |
ミヤマのメスの特徴②:顎が太い
ミヤマクワガタのメスは、顎が太くて独特の形をしています。他のクワガタの♀とは顎の形がかなり違い、丸くて太いので、この点だけでもミヤマクワガタの♀を見分けることができます。
ミヤマのメスの特徴③:脚の付け根が橙色
ミヤマクワガタの最大の特徴は、脚の付け根がオレンジ色をしている点です。この点だけ覚えておけばミヤマクワガタの♀を見間違える確率はかなり下がります。同じように脚に色がついているアカアシクワガタは、ミヤマクワガタより足が赤いので、色の違いで見分けることができます。
クワガタのメスの見分け方まとめ
最後にクワガタのメスの見分け方をまとめます。
大きさ | 体の色 | 体のツヤ | 体の筋 | 体の形 | |
コクワガタ | 普通 | 黒 | ない | 薄い筋 | 平ら |
ノコギリクワガタ | 普通 | 赤みがある | ない | ない | 丸っこい |
ヒラタクワガタ | 普通 | 黒 | ある | 薄い筋 | 平ら |
オオクワガタ | 大きい | 黒 | ある | 明確な筋 | 丸っこい |
ミヤマクワガタ | 普通~大きい | 黒 | ある | ない | 丸っこい |
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