日本には見た目がよく似た蝶が生息しており、蝶を観察していると同定に迷うことが多くあります。このブログでは、よく似た蝶の違いや見分け方を解説しています。
この記事では、ベニヒカゲとクモマベニヒカゲの違い・見分け方を解説します。
ベニヒカゲとクモマベニヒカゲ
ベニヒカゲとクモマベニヒカゲの違い・見分け方を解説します。
ベニヒカゲ
ベニヒカゲと見た目がよく似た種としてクモマベニヒカゲがいます。クモマベニヒカゲとの見分け方は、翅の縁毛が目立たないことと、後翅の裏面に淡色の帯があることです。それに対して、クモマベニヒカゲは、翅の縁毛が白く目立ち、また後翅の裏面に眼状紋と白帯が発生します。
クモマベニヒカゲ
クモマベニヒカゲと見た目がよく似た種としてベニヒカゲがいます。ベニヒカゲとの見分け方は、翅の縁毛が白く目立ち、また後翅の裏面に眼状紋と白帯が発生する点です。それに対してベニヒカゲは、翅の縁毛が目立たないことと、後翅の裏面に淡色の帯があることです。
ベニヒカゲの紹介
分布 | 北海道、本州 |
生息環境 | 高山 |
発生回数 | 年1回 |
成虫が見られる時期 | 7月から9月頃 |
越冬の状態 | 幼虫で越冬 |
食草 | ヒメノガリヤスなど |
亜種 | 北海道亜種、本州亜種 |
ベニヒカゲは北海道と本州に生息し、北海道では平地から山地にかけて生息しますが、本州では主に標高1,500m以上の高山に生息する蝶で、「高山蝶」と呼ばれます。「高山蝶」と呼ばれる蝶は日本には以下の13種類が生息しています。
成虫は年1回の発生で、近縁種のクモマベニヒカゲよりも発生時期はやや遅く、7月下旬から9月頃に見られます。地理的変異が大きい蝶としも知られます。
クモマベニヒカゲの紹介
分布 | 北海道、本州 |
生息環境 | 高山 |
発生回数 | 3年に1回 |
成虫が見られる時期 | 7月から8月頃 |
越冬の状態 | 卵と幼虫で越冬 |
食草 | イワノガリヤスなど |
亜種 | 北海道亜種、本州亜種 |
クモマベニヒカゲは北海道と本州に生息し、北海道では標高800m程度の場所にも生息しますが、本州では主に標高1,800m以上の高山に生息する蝶で、「高山蝶」と呼ばれます。近縁種のベニヒカゲよりも標高の高い場所に生息します。
成虫は近縁種のベニヒカゲよりも発生時期はやや早く、7月から8月頃に見られます。一世代の交代に3年を要し、1年目の冬は卵で越冬し、2年目の冬は幼虫で越冬し、3年目で蛹化して成虫になります。
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