ヒメシジミは本州では比較的標高の高い草原に生息する蝶です。草原の環境の悪化により絶滅してしまった場所も少なくありません。よく似た種として、ミヤマシジミとアサマシジミがいますが、この3種の中ではヒメシジミが最も小型です。
この記事では、これまでに観察したヒメシジミの写真を紹介します。
ヒメシジミの紹介
分布 | 北海道、本州、九州 |
生息環境 | 草原 |
発生回数 | 年1回程度 |
成虫が見られる時期 | 6月から7月頃 |
越冬の状態 | 卵で越冬 |
食草 | オオヨモギなど |
亜種 | 北海道亜種、本州・九州亜種 |
ヒメシジミは北海道と本州、九州に生息する蝶で、四国や沖縄には生息していません。北海道では平地でも見られますが、本州では比較的標高の高い草原に生息する蝶です。草原の環境の悪化により絶滅してしまった場所も少なくありません。
ヒメシジミは産地による個体差が大きい蝶で、北海道に生息する亜種と、本州や九州に生息する亜種の2種類の亜種に分類されます。また、同じ地域に生息するものでも個体差が大きいです。
見た目がよく似た種として、ミヤマシジミとアサマシジミがいますが、この3種の中ではヒメシジミが最も小型です。また、ミヤマシジミはヒメシジミと比較すると標高が低い河川敷などにに生息するため、生息環境でも概ね見分けることができます。
ヒメシジミの見分け方
ヒメシジミは、近縁種であるミヤマシジミやアサマシジミと見た目が非常に良く似ます。ここでは、この3種の見分け方を紹介します。
ヒメシジミと、アサマシジミやミヤマシジミの見分け方は2点です。
1点目は、ミヤマシジミとアサマシジミは前翅の裏面の上から5つ目の黒点が楕円になります。これがヒメシジミは円形になります。
2点目は、ヒメシジミとアサマシジミは後翅の裏面の黒点内の青色鱗がなしか不明瞭です。ミヤマシジミはこれが明瞭になります。
また、個体の大きさが一般的にアサマシジミが最も大きく、次いでミヤマシジミ、最小がヒメシジミになります。
ヒメシジミの写真集
北海道小樽市
北海道は本州と比較するとヒメシジミの生息密度は高く、比較的良く見られる蝶です。本州では標高の高い草原に生息していますが、北海道では平地でも生息しています。北海道の個体は本州とは別の亜種とされていて、本州の個体と比べると小型になる傾向があります。
福島県三島町
福島県三島町にキマダラルリツバメの観察に行った際、多くのヒメシジミを観察しました。この場所の個体密度はこれまで見たことないほど高く、1つの花に何頭ものヒメシジミが集まっていました。交尾をするヒメシジミを観察することもできました。ヒメシジミの観察をしたいと考えている人は、三島町を訪れてみてはいかがでしょうか。多くのヒメシジミに出会うことができます。
福島県猪苗代町
福島県にある磐梯山でヒメシジミの生息を確認しました。磐梯山はゼフィルスの生息数が多いため、ゼフィルスを目的としてこれまでに何度か行っています。その場所では、多くのゼフィルスと出会えますが、ヒメシジミと出会えたのは数回だけでした。場所を移せばもっと多くのヒメシジミと出会えると思いますが、まだ磐梯山でヒメシジミの密度の高い場所は見つかっていません。
長野県東御市
長野県と群馬県にまたがる湯の丸高原地蔵峠でヒメシジミを観察しました。この場所は高山蝶であるミヤマシロチョウをはじめ、コヒョウモンモドキやフタスジチョウなど、珍しい蝶が多く見られる場所です。その中でヒメシジミも観察することができました。
長野県松本市
長野県松本市の上高地でもヒメシジミの生息を確認しました。上高地はオオイチモンジが生息することで有名であるため、オオイチモンジを目的として2009年に行きました。その時に多くのヒメシジミと出会うことができました。
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