ミドリシジミはどれも見た目が似ていて見分け方がわからない、、、
蝶の観察をしている人にとって、ミドリシジミ類(ゼフィルス)の見分け方は悩むことが多いと思います。この記事では、ミドリシジミ類の見分け方を丁寧に解説します。
日本には25種類のゼフィルスが生息しています。
その中で、この記事では、見分け方に悩むことが多い以下のミドリシジミ類について、見分け方を解説します。
アイノミドリシジミの見分け方
上の写真の②が交差していれば、アイノミドリシジミかメスアカミドリシジミのどちらかになります。メスアカミドリシジミと良く似ますが、アイノミドリシジミは上の写真の①が不明瞭であるのに対して、メスアカミドリシジミは明瞭であることから見分けることができます。ただし、翅の擦れたメスアカミドリシジミは、①の模様が薄れている場合もありますので注意が必要です。
幼虫の食草 | ミズナラやコナラなど |
活動時間 | 午前中(10時頃まで) |
メスアカミドリシジミの見分け方
上の写真の②が交差していれば、アイノミドリシジミかメスアカミドリシジミのどちらかになります。メスアカミドリシジミはアイノミドリシジミと良く似ますが、アイノミドリシジミは上の写真の①が不明瞭であるのに対して、メスアカミドリシジミは明瞭であることから見分けることができます。ただし、翅の擦れたメスアカミドリシジミは、①の模様が薄れている場合もありますので注意が必要です。
幼虫の食草 | ヤマザクラなど |
活動時間 | 午前中(10時頃から正午頃まで) |
ミドリシジミの見分け方
上の写真の②が並行していれば、アイノミドリシジミやメスアカミドリシジミ、ヒサマツミドリシジミの可能性は排除できます。ミドリシジミの特徴としては、翅の裏の色に赤みがあることです。ミドリシジミはクロミドリシジミに似ますが、クロミドリシジミは翅の色がミドリシジミよりも黒いことから見分けることができます。また、ミドリシジミの幼虫はハンノキを食草としますので、ハンノキ林に生息していればミドリシジミの可能性が高いと言えます。
幼虫の食草 | ハンノキなど |
活動時間 | 夕暮れ時 |
クロミドリシジミの見分け方
クロミドリシジミを見分けるポイントは主に2点あります。1点目は、地色が赤みがある褐色であることで、2点目は後翅の白条が短条の延長戦で並行であることです。
幼虫の食草 | クヌギ、アベマキ |
活動時間 | 早朝の4時頃と夕暮れ時 |
ヒサマツミドリシジミの見分け方
ヒサマツミドリシジミは見分けるのが比較的容易で、上の写真の②がV字型をしていればヒサマツミドリシジミと断定することができます。
幼虫の食草 | ウラジロガシなど |
活動時間 | 14時から16時頃 |
オオミドリシジミの見分け方
オオミドリシジミはジョウザンミドリシジミやエゾミドリシジミ、ハヤシミドリシジミと似ますが、上の写真の②の赤斑が上下で分離することから見分けることができます。また、オオミドリシジミはジョウザンミドリシジミやエゾミドリシジミ、ハヤシミドリシジミと比較して、平地にも生息しています。
幼虫の食草 | コナラ、ミズナラなど |
活動時間 | 午前中 |
ジョウザンミドリシジミの見分け方
ジョウザンミドリシジミはオオミドリシジミやエゾミドリシジミ、ハヤシミドリシジミと似ますが、上の写真の②の赤斑がアーチ型に欠く傾向があることから見分けることができます。特にエゾミドリシジミとよく似ていて、生息地の重なることがありますが、ジョウザンミドリシジミは午前中に活動し、エゾミドリシジミは午後に活動することから、活動時間帯である程度見分けることも可能です。
幼虫の食草 | コナラ、ミズナラなど |
活動時間 | 午前中 |
エゾミドリシジミの見分け方
エゾミドリシジミはオオミドリシジミやジョウザンミドリシジミ、ハヤシミドリシジミと似ますが、上の写真の②の赤斑が連続することから見分けることができます。特にジョウザンミドリシジミとよく似ていて、生息地の重なることがありますが、ジョウザンミドリシジミは午前中に活動し、エゾミドリシジミは午後に活動することから、活動時間帯である程度見分けることも可能です。
幼虫の食草 | コナラ、ミズナラなど |
活動時間 | 午後 |
ハヤシミドリシジミの見分け方
ハヤシミドリシジミは外見はオオミドリシジミやジョウザンミドリシジミ、エゾミドリシジミと似ますが、幼虫がカシワの葉を食べることから、カシワ林に生息していればハヤシミドリシジミの可能性が高いと言えます。
幼虫の食草 | カシワ |
活動時間 | 夕暮れ時 |
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