見た目が美しいニジイロクワガタを飼育してみたい。ニジイロクワガタの飼育は難しいの?どうやって飼育すれば良いの?
ニジイロクワガタはその名の通り、虹色に体が輝く非常に美しいクワガタで、外国産のクワガタの中で人気の高い種です。飼育も比較的容易で初心者でも飼育できるため、ニジイロクワガタに興味がある人は是非この記事を参考にしていただき、ニジイロクワガタの飼育にチャレンジしてみて下さい!
ニジイロクワガタの紹介
オセアニアに生息するクワガタで、オーストラリア北部のクイーンズランド州が有名な産地です。その名の通り、虹色に輝く非常に美しいクワガタで、世界で最も美しいクワガタと言われることがあります。
日本には生息していませんが、その美しさから人気の高いクワガタで、ホームセンターなどでもよく売られています。性格が温厚であり、丈夫で長生きするため、初心者でも簡単に飼育することができます。
成虫の寿命は1~2年と長く、産卵もよくしてくれるため、累代飼育もしやすい種であると言えます。産卵は産卵木とマットどちらでもOKです。産卵セットの組み方の詳細は、以下で解説します。
ニジイロクワガタの成虫の飼い方・育て方
ニジイロクワガタを飼育するためには、まずは飼育セットを組みましょう。
飼育セットの作り方
ニジイロクワガタを産卵させることを目的としない場合、飼育セットはカブトムシと同じで問題ありません。具体的には以下3点です。
- 飼育ケースにマット(土)を入れる。
- 転倒した時に起き上がれるように、朽ち木・止まり木を入れる。
- エサとなる昆虫ゼリーをセットする。
温度と保湿管理
ニジイロクワガタの飼育セットが準備できれば、あとは適切に温度と湿度を管理すればニジイロクワガタは長生きをします。
ニジイロクワガタの適温は22℃から26℃です。
30℃以上の飼育環境下ではニジイロクワガタが弱ってしまう恐れがありますので、温度管理は適切に行いましょう。室温が30℃以上になってしまう場合の温度管理の方法は次の2つがあります。
また、ニジイロクワガタは他のクワガタと同様に乾燥に弱い種です。マットは霧吹きなどで保湿をするようにしましょう。保湿の目安としては、マットを握った時に団子になる程度です。加湿のし過ぎもニジイロクワガタを弱らせる原因になりますので、保湿管理は適切に行いましょう。
ニジイロクワガタを育てるために必要なもの
【必要なもの①】飼育ケース(虫かご)
ニジイロクワガタは中型のクワガタであるため、サイズが”中”以上のケースを選ぶようにしましょう。オスを同じケースに複数頭入れて育てると喧嘩をして寿命を縮めてしまいますので、オスは必ず1ケースで1匹としましょう。
コバエが気になる人は、コバエを防ぐことができる飼育ケースを購入するようにしましょう。
【必要なもの②】マット
ニジイロクワガタを飼育するための専用マットをホームセンターや通販などで購入することができます。飼育マットは必須のアイテムですので、飼育前に必ず購入しておくようにしましょう。飼育マットには様々な種類があるので、目的にあったマットを選ぶようにしましょう。ポイントは以下の通りです。
- ニジイロクワガタを産卵させて幼虫を育てたいと考えている場合は、クヌギなどでできた産卵・幼虫飼育用のマットを選ぶようにしましょう
- 産卵を考えておらず、ダニなどの発生を防ぎたいと考えている場合は、ヒノキなどの針葉樹でできたダニやコバエなどの発生を抑えるマットを選ぶようにしましょう。
【必要なもの③】朽ち木・止まり木・エサ皿
ニジイロワガタやカブトムシは転倒してしまうと、自力で起き上がることができません。そのため、起き上がる時に掴まれる朽ち木などを置いておくことが必要です。
また、エサ皿があれば、ゼリーが周りに飛び散り、マットが汚れるのを防ぐことができます。エサ皿は必須ではありませんが、あると便利なアイテムです。
【必要なもの④】昆虫ゼリー
ニジイロクワガタは昆虫ゼリーで育てることができます。昆虫ゼリーの他、バナナやリンゴなどで育てることもできますが、水分量の多いスイカやメロンなどは体調を崩すおそれがありますので与えないようにしましょう。昆虫ゼリーは3日に1回は交換するようにしましょう。産卵をさせる場合はプロゼリーなどの高タンパクのゼリーがオススメです。
【必要なもの⑤】虫よけシート
コバエの侵入を防止する飼育ケースを使用している場合は不要ですが、普通の飼育ケースを使用している場合で、コバエの侵入を防止したい場合は、虫よけシートを使うことをオススメします。飼育ケースの蓋にかさみ込むことで、コバエの侵入を防止することができます。虫よけシートには以下のメリットがあります。
- コバエの侵入を防止できる
- 昆虫マットの乾燥を防ぐことができる
- 臭いを防ぐことができる
ニジイロクワガタの入手方法
ニジイロクワガタの成虫を入手する方法は主に以下2つがあります。
- ホームセンターなどで購入する方法
- 累代飼育する方法
ホームセンターなどで購入
ホームセンターや通販などで、数千円でニジイロクワガタを購入することができます。ニジイロクワガタは取り扱っている店舗が多く、比較的容易に入手することができます。
累代飼育する
ニジイロクワガタを産卵させて幼虫を育て、次世代のニジイロクワガタの成虫を育てることを累代飼育と言います。累代飼育が上手くできれば、ニジイロクワガタをどんどん増やしていくことができます。
ニジイロクワガタの産卵セットの組み方
ニジイロクワガタの産卵セットの組み方を解説します。
交尾をするまで
交尾をまだしていないニジイロクワガタを交尾させるためには、同居ペアリングとハンドペアリングの2つの方法があります。
同居ペアリング
同居ペアリングとは、ニジイロクワガタのオスとメスを同じケースに入れることで始まる交尾のことをいいます。
ハンドペアリング
ハンドペアリングとは、ニジイロクワガタのオスを人為的にメスの上に乗せることで始まる交尾のことをいいます。同居ペアリングでメスが交尾を拒否する場合でも、ハンドペアリングで交尾が始まることもあります。交尾を自分の目で確認することができることが大きなメリットです。
交尾をする時期
ニジイロクワガタは蛹から羽化して間もない個体は繁殖能力がないため、交尾を行うことができません。一般的には、初めてエサを食べてから3か月程度経過した個体は繁殖能力がつき、交尾ができる状態となっています。
交尾をしてから産卵するまで(産卵セットの組み方)
交尾を終えたニジイロクワガタは、産卵セットを組んでその中に入れると卵を産み始めます。ニジイロクワガタは、産卵木とマットの両方に卵を産みます。それぞれの産卵セットの組み方を解説します。
産卵セットの組み方①:産卵木に産卵
ここでは産卵木に産卵する手順を紹介します。
以下では、それぞれのステップに分けて具体的に解説をします。
産卵セットの組み方②:マットに産卵
マットに産卵させる場合は、産卵木の準備は不要です。
具体的な手順を以下で解説します。
孵化後の幼虫の飼い方・育て方
割り出し後の幼虫の管理
割り出して取り出したニジイロクワガタの幼虫は、以下の2つの方法で成長させることができます。
- 菌糸ビンで飼育する。
- 発酵マットで飼育する。
菌糸ビンで飼育する
菌糸ビンとは細かく砕いたクヌギなどの広葉樹のマットにキノコの菌を繁殖させたものです。菌糸ビンは通販などで購入することができます。ニジイロクワガタの幼虫は、菌糸を食べて成長します。2~3か月で交換し、蛹になるのを待ちます。
発酵マットで飼育する
菌糸ビンを使わなくても、クヌギやコナラなどの広葉樹の発酵マットで飼育することもできます。ホームセンターや通販などで、クワガタの幼虫の飼育用のマットを購入すれば、問題なく育ちます。
温度管理と湿度管理
温度管理は非常に重要です。30℃を越えるような状態は避けて、25℃~28℃をキープするようにしましょう。30℃を越える環境に置いておくと死んでしまうリスクが高まります。
また、マットは乾燥しないよう、定期的に霧吹きを吹きかけるなど、マットは適度な湿度を保つようにしましょう。湿りすぎていると、カビが生えることがありますので、過度に湿度を高めるのも避けるようにしましょう。
最後に
ニジイロクワガタは丈夫で寿命が長く、産卵もしやすいため、初心者でも安心して飼育することができるクワガタです。
世界で一番美しいと言われるニジイロクワガタの飼育に是非チャレンジしてみて下さい!
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