【生息地の紹介】狭山丘陵虫たちの森（埼玉県所沢市）のシジミチョウ科～主にゼフィルスの紹介～

・東京都付近でゼフィルスが観察できる場所を知りたい
・車を持っていないので、電車で手軽に観察に行ける場所を知りたい

この記事はそんな方向けに、埼玉県所沢市にある狭山丘陵虫たちの森で観察できる蝶（ここではシジミチョウ科）を紹介します。

狭山丘陵虫たちの森とは

トトロの森としても有名な狭山丘陵虫たちの森は、埼玉県所沢市にあり、比較的東京都心から近い場所にあります。

2009年当時の私は自家用車を持っていなかったため、電車でも行けて、ゼフィルスが観察できる近場を探していました。その時に見つけたのがこの狭山丘陵虫たちの森です。

西武線の西武球場前駅から歩いてアクセスすることができるので、自家用車を持たない方には特におすすめの場所です。

ちなみに、同じく狭山丘陵にある西久保湿地という場所でもゼフィルスを観察しています。こちらは電車でのアクセスが悪いのですが、ゼフィルスの数は多いので、もし自家用車をお持ちの方は西久保湿地に行かれることをお勧めします。詳しくは以下の記事をご覧ください。

2009年は狭山丘陵虫たちの森を自分のフィールドとして頻繁に訪れました。また、2015年にも久しぶりに行きました。

その結果、アカシジミ、オオミドリシジミ、ミズイロオナガシジミといった平地性ゼフィルス３種を観察することができました。

以下では、その３種に加えて、コツバメ、トラフシジミを紹介します。

アカシジミは2009年には観察できませんでしたが、2015年に来たときに観察することができました。

観察することができたといっても、この写真のように、アリに食べられる死骸でした。

残念ながら生きている姿は観察することができませんでしたが、ここに生息していることだけは確認することができました。

2009年はオオミドリシジミを観察することを目標にしていました。頻繁にくる中で、2009年6月4日にようやくオオミドリシジミを観察することができました。

しかも運よく翅の内側も見せてくれました。初めて見るオオミドリシジミ♂の翅の内側は、この写真をみてわかる通り、非常に鮮やかなメタリックブルーでした。

結局この場所でオオミドリシジミに出会えたのはこの１回だけでしたので、非常に印象に残りました。

ミズイロオナガシジミは比較的よくみるゼフィルスの１種で、この場所でも観察することができました。

ふと葉の上を見たときに、ポツンと止まっているミズイロオナガシジミを発見しました。

狭山丘陵の西久保湿地では多く見られた本種ですが、この場所では結局この１頭しか観察することができませんでした。

スプリング・エフェメラルの１種であるコツバメを見ることができました。

スプリング・エフェメラルとは、春の女神という意味で、春先にだけ姿を現す蝶を現す言葉です。ギフチョウやヒメギフチョウがその代表ですが、コツバメもこの時期にのみ姿を現すスプリング・エフェメラルです。

飛ぶのが素早いのですが、よく止まってくれますので撮影は比較的容易です。

東京都心近くでなかなか姿を目にする機会がないのですが、この場所には生息していました。

スプリング・エフェメラルは以下の記事にまとめていますので、興味のある方は是非ご覧ください。

トラフシジミは季節型がある種で、春型は白帯が明瞭になる傾向があります。

この個体は春型で、非常に鮮やかな模様をしていました。

2009年と2015年に狭山丘陵虫たちの森で観察したシジミチョウ科は以下の１０種類です。

種類・数ともにそれほど多いわけではありませんが、ゼフィルスは確実に生息していますので、電車を使って東京都心から手軽にゼフィルスを観察したいと考えている方にとってはオススメの場所です。