この記事では、2009年7月18日と2014年7月12日に山梨県忍野村にある高座山(たかざすやま)で観察したアサマシジミ本州亜種とヒメシロチョウを紹介します。
高座山の紹介
山梨県忍野村の有名な観光地である忍野八海の近くに、標高1304m程度の高座山という山があります。
その山の中腹あたりの標高1099m程度の場所に、アサマシジミ本州亜種やヒメシロチョウが生息しています。
生息場所は以下の写真のように草原(不思議とこの場所だけ)になっています。
なぜこの場所だけ草原になっているのかはわからないのですが、国土地理院の地理院地図を見てみると、1974年~1978年の航空写真ですでにこの場所だけ草原となっていました。
そのため、かなり昔からこのような環境が維持されていることがわかります。
なぜこの場所だけこのような環境が維持されているのか、もしご存じの方がいらっしゃいましたらコメントをいただけるとありがたいです。
この場所は、車で途中まで行くことができるので、比較的アクセスはしやすく、また他の場所では滅多に見ることができないアサマシジミ本州亜種とヒメシロチョウを観察することができますので、オススメの場所の1つです。
高座山で観察したアサマシジミとヒメシロチョウの紹介
この高座山では、全国的に見ても非常に貴重なアサマシジミとヒメシロチョウを観察することができます。
この両種(アサマシジミ本州亜種とヒメシロチョウ)は、環境省レッドリスト2020でともに絶滅危惧IB類(EN)に分類されています。
絶滅危惧IB類(EN)は、「ⅠA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの」とされています。
この高座山の環境も、現在は草原の環境が維持されていますが、今後も同様に草原の環境が維持されるかどうかはわかりません。
アサマシジミとヒメシロチョウはどちらも草原性の蝶ですので、草原の環境が維持されなくなればどちらも姿を消してしまうことになってしまいます。
そういったことからも、高座山のこの環境は、非常に貴重な場所として今後も残っていくことを望んでいます。
アサマシジミ本州亜種
高座山では、2009年7月18日にアサマシジミ本州亜種を観察することができました。
この時観察できたのは、♀1匹だけでした。
その後、2014年7月12日にも同じ場所を訪れましたが、その時は観察することはできませんでした。
そういったことから、それほど生息数は多くないことが推測されます。
ヒメシロチョウ
ヒメシロチョウは、2009年7月18日と2014年7月12日の両日で観察することができました。
それなりの数生息していることが推定されます。
高座山で観察した蝶のリスト
最後に、2009年7月18日と2014年7月12日の両日で高座山で観察した蝶を紹介します。
アサマシジミとヒメシロチョウ以外はそれほど珍しい蝶を観察していませんので、参考程度の掲載とさせていただきます。
種 | 年 | 月 | 日 | 都道府県 | 区市町村 | 以降の住所・場所 |
アサマシジミ | 2009 | 7 | 18 | 山梨県 | 忍野村 | 忍草(高座山山頂付近) |
ツバメシジミ | 2014 | 7 | 12 | 山梨県 | 忍野村 | 忍草(高座山山頂付近) |
ミドリシジミ | 2009 | 7 | 18 | 山梨県 | 忍野村 | 忍草(高座山山頂付近) |
ルリシジミ | 2014 | 7 | 12 | 山梨県 | 忍野村 | 忍草(高座山周辺) |
ヒメシロチョウ | 2009 | 7 | 18 | 山梨県 | 忍野村 | 忍草(高座山山頂付近) |
ヒメシロチョウ | 2014 | 7 | 12 | 山梨県 | 忍野村 | 忍草(高座山山頂付近) |
テングチョウ | 2014 | 7 | 12 | 山梨県 | 忍野村 | 忍草(高座山周辺) |
ダイミョウセセリ | 2014 | 7 | 12 | 山梨県 | 忍野村 | 忍草(高座山山頂付近) |
コメント
🔥高座山(たかざすやま)の火入れ🔥
忍野村の春の風物詩、高座山の野焼きが今日行われています。灰が肥やしになり萱(かや)が成長して秋に収穫します。ここはカヤノと呼ばれ山肌にはかつてカヤ場の地区割りを示した『大下』『上』『中』の文字が浮かび上がります。(日西)
忍野村公式Facebookによるとこうでした。
コメントありがとうございます。
火入れをやっているんですね!?
なぜ草原環境が維持されているか、よくわかりました。
教えていただきありがとうございました。