トラフシジミは北海道から九州まで広く分布して特段珍しい蝶ではありませんが、個体数は必ずしも多くなく、たまに出会うことができる蝶です。季節による変異があり、春型と夏型で色彩が異なります。
この記事では、これまでに観察したトラフシジミの写真を紹介します。
トラフシジミの紹介
分布 | 北海道、本州、四国、九州 |
生息環境 | 平地、山地 |
発生回数 | 年2回程度 |
成虫が見られる時期 | 4月から8月頃 |
越冬の状態 | 蛹で越冬 |
食草 | フジ、クズなど |
亜種 | なし |
トラフシジミは北海道から九州まで広く分布します。平地にも生息し、東京近郊でも見られますが、個体数はそれほど多くはありません。山地では比較的安定して見られます。
成虫は通常年2回の発生で、4月頃から第1化が発生しはじめ、第2化は6月頃から発生し始めます。一方で、北海道や本州の寒冷地では年1回の発生になります。第1化(春型)と第2化(夏型)では色彩が異なり、春型は翅の裏面の白色が濃いのに対して、夏型は白色が薄くなります。
日中に活動し、オスは午後に占有行動をとることがあります。俊敏に飛翔し、花の蜜をよく吸います。
トラフシジミの写真集
茨城県北茨城市
茨城県北茨城市の山地でトラフシジミを観察しました。5月に観察した個体で、裏面の白色が濃いため第1化の春型であることが分かります。トラフシジミはよく見ると白色やオレンジ色の模様が美しい蝶です。この写真ではわかりませんが、翅の表面は美しい青色をしています。
埼玉県所沢市
埼玉県所沢市でトラフシジミを観察しました。トラフシジミは東京近郊でも見ることができます。この個体は4月に観察した個体ですので、第1化(春型)です。裏面の白色が濃く美しい模様をしています。
長野県松本市
長野県松本市でトラフシジミを観察しました。この個体は8月に観察した個体で、裏面の白色が薄いため、第2化の夏型であることが分かります。春型と夏型は色彩が異なるため、かなり印象が違います。
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