蝶に興味があまりない方でも、オオムラサキという蝶の名前を聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。その理由は、オオムラサキは日本の国蝶とされているからです。
「国蝶」というのは、行政が決めたものではなく、昭和32年(1957年)に日本昆虫学会という学会が決めているものです。
やはり国蝶に選ばれるだけのことはあり、オオムラサキは独特の魅力をもつ蝶だとは感じています。
この記事では、これまでに観察したオオムラサキの写真を紹介します。
オオムラサキの紹介
分布 | 北海道、本州、四国、九州 |
生息環境 | 平地、山地 |
発生回数 | 年1回 |
成虫が見られる時期 | 7月から8月頃 |
越冬の状態 | 幼虫で越冬 |
食草 | エノキ |
亜種 | なし |
その名が示す通り、オオムラサキの♂は翅の表が紫色に輝きます。大型のチョウであり、かつ胴体が非常に太いため、飛ぶ姿は力強く、インパクトの非常に大きな蝶です。
かつては東京都内の雑木林で見られた蝶ですが、現在は東京をはじめ都市部では個体数が減少あるいは絶滅しており、普段はなかなか見る機会がありません。
山梨県は昔からオオムラサキが多く生息する地で有名です。特に山梨県の北杜市や韮崎市は有名な場所で、北杜市にはオオムラサキセンターという大きな飼育・観光施設があり、その生態を学ぶことができます。
オオムラサキの写真集
山梨県韮崎市(2022年7月中旬)
私がオオムラサキの観察目的で韮崎市に初めては来たのは1998年です。その時は数十頭のオオムラサキが1本の木に集まり、樹液を吸っている光景を目にしました。その時と比べると、オオムラサキの数は大きく減ったように感じます。
この日は、8時30分頃から観察をはじめ、1頭目が現れたのが10時頃でした。その後も数十分おきにオオムラサキのオスが現れました。非常に綺麗な個体が多かったため、発生して間もないと想定されます。
この日はオオムラサキを目的として来ましたが、運よくクロヒカゲモドキを観察することができました。クロヒカゲモドキとオオムラサキを同じ写真内に収めることができました。
長野県諏訪市(2021年8月上旬)
長野県諏訪市を歩いていたところ、オオムラサキのメスを観察することができました。離れたところに止まっていたため、良い写真を残すことはできませんでしたが、オオムラサキとわかる程度の写真は撮影することができました。
この日に観察したオオムラサキ以外の蝶は以下の記事で紹介しています。
山梨県韮崎市(2016年07月中旬)
私が今回訪れた場所は、オオムラサキが多く集まることで有名な木ですが、少なくともこの場所に限っては1998年と比べると大きく数を減らしています。2016年7月23日に行った時には、数頭のオオムラサキしか観察することができませんでした。また、この日はなかなか翅を開いてくれず、一番撮りたかった♂のオオムラサキの表翅を満足に撮影することができませんでした。あまり良い写真ではありませんが、この日に観察できたオオムラサキは以下写真になります。
生息数は確実に減ってはいますが、この場所に来ると必ず数頭は見ることができます。久しぶりに見ると、その迫力(大きさや胴体の太さ)に驚かされます。
オオムラサキ自然観察歩道(山梨県北杜市)(2014年8月中旬)
山梨県北杜市にオオムラサキ自然観察歩道があります。この場所は、北杜市のホームページを見ると、以下のように紹介されています。
八ヶ岳の麓、清水流れる大自然の中に国蝶オオムラサキが舞う町、北杜市長坂町。遊歩百選に認定されている全長約10kmのコースで、オオムラサキの生息する自然とふれあうことができます。200mごとに有視界調査のためのポールが立っています。目印にしてください。
北杜市HP,https://www.city.hokuto.yamanashi.jp/docs/7798.html,(参照2021年7月13日)
この自然観察歩道に本当にオオムラサキが生息しているのかは未知でしたが、2014年8月20日に歩いてみることにしました。この日は電車で中央線日野春駅から歩いてきました。
オオムラサキは7月上旬頃から成虫が発生し、8月上中旬ごろまで見られます。自然観察歩道を歩いたのが8月中旬と遅い時期でしたので、オオムラサキと出会えるかは微妙ではありましたが、1頭だけ♀のオオムラサキを観察することができました。この日は地面に止まるオオムラサキを観察できました。残念ながら翅を開くことはありませんでしたが、1頭だけでも出会えてよかったです。
オオムラサキ以外にも7種類の蝶を観察しましたが、どれも普通種ですので写真の紹介はオオムラサキだけとさせていただきます。
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